Deadman's Reach 第六章 / Raven's Brew Coffee, Inc.

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みなさん、こんにちは、こんばんは。
&ただいま。w

先日のレコーディングや、
様々なプロジェクトにいったん区切りがついたところで、
なんだか、ぽっかりと気持ちが浮いてしまって、
ブログの更新をしていませんでした。

少し休んだらまた元気が出てきたので、
久しぶりにちょこっと書いてみます。

気がつけば、夏から秋へぐっと近づいていますね。
ボストンは、今年はまったく夏という感じがしないです!
毎日、とても涼しいですし、
夜は窓を開けていると肌寒くて風邪をひきそうになるので、
しっかり閉めて寝ているくらいです。

日本は猛暑が続いていると聞いています。
今年は記録的な暑さだそうですから、
体調管理も大変だと思います。
どうぞご自愛ください!!

さて、久しぶりになりましたが、
Deadman's Reach物語の第6章をお届けいたします。

何ぶん素人の翻訳で、
読みづらいところもあるかもしれませんが、
できるだけ著者の意図を汲み、
大切に訳したつもりです。 
みなさまにとって、なにかしら面白いものになれば、
幸いです。

では始めさせていただきます。

第6章

『それぞれの関係』

作:John Straley アメリカの著名な小説家。 
シェイマス賞受賞 等
(アメリカ私立探偵作家クラブ主催で、
警察官や政府関係者以外の主人公の作品が対象の賞)
日本語訳:Moto

アレンはたまらずに、
シンディに駆け寄った。

しかし、彼の実態はやはり現世には存在していないようだ。
例のごとく、彼の体は、
まるで何事もなかったかのように彼女の実態をすり抜けた。
同時に、彼の中に、うんざりするようなけだるさと、
ちょうどひげ剃りの刃でチクっとしたような傷みを、
全身に感じた。

skeleton-1.jpg

ウィラは腰にあてられた銃口を、
シンディの手からゆっくりと下げると、
やはり冷静な口調で彼女に問いかけた。
「これを使ったのね...」

「彼に手はかけてないわ...」シンディはそう言うと、
再び、むせぶように泣き始めた。
ピエトロは彼女に歩み寄ると、ゆっくりと肩を抱いた。

模造皮の壁で出来た展示会場に静けさが降りてくる。

アレンは苛立っていた。
なぜなら、仮に彼がもし何者かに殺されなかったとしても、
どのみち彼はシンディにフられていたからだ。

しかし、不思議なことに、それはそれとして、
さきほど生じたテレビ信号の異変と同じくらいに、
気になりはじめたことがあった。

”もしかしたら、自分はウィラのことが好きだったのではないか”

それからアレンは、彼女が、
悪魔のような形相をしたリボルバー式拳銃を、
皮のケースににしまうのを確認した。

アレンは窓の外に目をやると、
ウィラの想いを感じ、そして心の中がズキンと痛むのを感じた。
二人はずっと仲の良い友達だった。 
実際に、アレンは誰より彼女を信頼してはいたけれど、
シンディの持つ華やかさを追いかけたのだ。

ウィラは友達でありながらも、
彼のことを愛していた。
今のアレンには確かにそう感じるのだ。

シンディのために、全てを失ったということが、
まるで愚かなことだったようにさえ思えた。

ケチカン市を流れる川の上では、
何百という数の鮭の大群が泳いでいた。
その光景はまるで、
プラスチック製の横断幕が、
やわらかな風に棚引いているかのようでもある。
それから、
窓の向こうの山の背には、
のんびりと歩く、先始時代に繁栄していた、
ムース、そして、澄み切った青空に浮かんでいる熱気球のような、
ゆらゆらと流れるステラーカイギュウを見つけた。

sea-cow.jpg

「考えてみれば、確かにおかしな関係だったかもな」
アレンは自分の中で少しそう思った。

ピエトロは、
展示場の中にある椅子にしばらく腰掛けていたが、
よろよろと立ち上がると、突然頭を掻き散らして取り乱した。
その様子はまるで、鳥かごに入ったウグイスのようだ。

「ああ~! イライラするよ、まったく!!」
「君たちの個人的な口論に付き合ってるヒマはないんだよ!
僕は色々忙しいんだ!」

彼はギャラリーにいる二人にそう言い放つと、
くるりと背を向け、そそくさと出口に向かって歩き出した。
アレンは後を追った。
ウィラはシンディの前に立ちはだかり、
目でそれを制している。

さて、先ほど展示場を後にしたピエトロだが、
もちろん、彼にはアレンの姿は見えていない。
しかし、時折神経質に後ろを振り返りながら、
狭く、そして薄暗い廊下をどんどんと奥に進んでいる。

そして倉庫に辿り着くと、
用心深く後ろを確認してから中に入り、
しっかりと鍵をかけた。 
そのすぐ後で、
アレンはためらう事もなく、ドアをすり抜けて中に入っていく。

倉庫の中に入ると、
ピエトロはなにやら缶の中から、ビニール袋を取り出した。
アレンはあたりに積んである荷物の上に深く腰を下ろし、
その様子を注意深く見守っている。

ピエトロは袋の中から、血にまみれた衣類を取り出すと、
そこにあったドラム缶の中に、それらを放り込み、
それから血の付いた紺色のズボンに、
ライターオイルを振りまくと、それをドラム缶の底へ押し込んだ。
火が点る。
まるで、手慣れた扱いだ。

burning.jpg

アレンはその煙の匂いをかぎながら、
ふと幼少のころの記憶を思い出した。

しかしすぐにアレンは我に返った。
ピエトロの顔は炎に照らされ、チカチカと不気味なまぶしさを放っている。
「あれは俺の血に違いない!」
アレンは叫んだ。 
ピエトロが、血走った目でこちらに振り返る。
彼には多分アレンの姿は見えていないはずだ。
だが、確かに彼らは今、お互いが目と鼻の先に存在しているのだ。

ピエトロは何度か瞬きをすると、
まるでそこにいる何者かの存在に感づいたかのようだ。
アレンに向かって、さらに一歩踏み出してくる。

炎はゴウゴウと燃えさかり、高く舞い上がった。


第7章に進む

第5章に戻る

原文


Chapter Six
「Thick As Mud」

Allen rushed toward Cindy but he was still dead, so he passed right through her body as if he were nothing to her in death, much like he had been in life. Passing into Cindy felt cloying and painful like putting aftershave on cuts all over his body.

Willa stepped forward and calmly took the revolver out of Cindy's trembling hands. "Did you use this on Allen?" Willa asked coolly.

"I didn't touch him." Cindy began to sob. Pietro moved closer to her in the red leatherette booth.

Allen was disgusted. Cindy had meant to dump him and probably would have if he hadn't been murdered in his apartment. Yet, strangely, this didn't concern him as much as his discovery that as a dead person he could interfere with TV signals and too that he was apparently in love with Willa. He watched her as she put the evil-looking revolver into her leather fanny pack.

Allen looked out the window. His heart was sore with the feeling he had for Willa. They had been pals. He trusted her, but he had pursued the glamorous Cindy.

Now he knew Willa had loved him, had been his friend, and it had been foolish for him to fall for Cindy. Out above Ketchikan, millions of salmon swam above the river, thick and intertwined like mylar banners in a mild, mild wind. Allen saw a great prehistoric moose ambling on the ridge line and a Stellar's sea cow drifting unteathered like a fleshy weather balloon above the trees.

"Relationships" are really weird," he said to himself. Pietro lurched out of the booth he was sitting in. He was agitated and his slender hands flitted around his head like caged songbirds.

"I'm stressing. I'm stressing here. I can't deal with personal confrontation. I've got to focus on the reading tonight." And Pietro walked toward the rear of the gallery, Allen followed him. Willa stood in front of Cindy and stared. Cindy traced some unknown letters with her index fingers.

Of course Pietro could not see Allen, but the artist turned, nervously watching over his shoulder as he walked down the narrow and dimly lit hall. Pietro went to a storage room and locked the door. Allen passed through the door. Pietro dug into a can wedged into the corner and took out a plastic bag. Allen sat back on a bale of rags and didn't say a thing as Pietro undid the bag and dumped bloody clothes into a metal trash barrel. There was a white shirt spattered brownish red and stiff as an old meat wrapper. When Pietro squirted lighter fluid on the cotton pants, black stains bled scarlet and dripped into the bottom of the barrel. Smoke rose black and greasy and there was something startlingly familiar about it. Allen recognized the smell slowly, as if it were a memory from childhood.

"This is my blood," Allen said to himself, watching Pietro's flame-lit face as he stirred the burning clothes in the barrel. Pietro looked up and his bloodshot eyes met Allen's from across whatever boundary separated the living from the dead. Pietro's eyes flashed with recognition as he took one step toward Allen, raising the burning clothes in front of him.

Art © Ray Troll
Deadman's Reach Novelette © John Straley
All of our brand names, images and text are protected
by trademarks, registered trademarks, copyrights and attack-dogs with law degrees.


©2007 Raven's Brew Coffee, Inc.


本日もこちらのスペースにお越し下さいまして、
ありがとうございます。
いつも、ご覧になってくれているみなさま、
今日初めて起こしくださったみなさま、
今後とも、どうぞよろしくです。

コメントいただけると、
とても励みになります!
その際に、もしブログやホームページのアドレスなどお持ちで、
差し支えないようでしたら、一緒に載せていただけると嬉しいです。

また、ぜひいらしてくださいね。

ありがとうございました。

Motohiro

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コメント
この記事へのコメント
Motoさんのブログ更新楽しみにしてました(^ω^)☆
やはり今回もお話の続きが気になりますwww
お仕事忙しいんですね;
体調に気をつけてください♪
2007/08/23(木) 22:57 | URL | 玲那 #-[ 編集]
こんにちは、玲那さん。

ありがとうございます!
久しぶりに、更新してみました。haha

ちなみに、この物語は、
今回でようやく折り返し地点です。w
これから、様々な展開がありますので、
どうぞ楽しみにしててくださいね~。

いつもありがとうございます。
とっても、うれしいです!

Moto
2007/08/23(木) 23:28 | URL | Moto #-[ 編集]
おかえりなさ~いv-290
ようやくお仕事一区切りついたんですねw
よかった、よかったぁww
私、この物語を途中から読んだので
こりゃ戻って1章から読みたくなりましたv-398
英語がまったく苦手なので、
こうやって訳してもらえると嬉しいです♪
自分では読むチャンスが少ないジャンルの本ですしねww
本当は原著で読むほうが味わい深いんだろうなぁ~v-390 ぐしっ。。。
2007/08/24(金) 16:33 | URL | digital pad #-[ 編集]
こんにちは&お久しぶりです!

こっちもテンプレートの開発などであまり更新できなかったり、ブログにCMをつけることができませんでした。申し訳ありません。

・・・・結構、時間がたったので、最初から読み直しています。これからの物語に期待です。では。
2007/08/24(金) 23:03 | URL | coo #-[ 編集]
こんにちは、digiさん!
ただいま~!w

はい、色々と一区切りつきまして、
今は少しリラックスした毎日を送っています。

物語の翻訳、
楽しんでもらえてたら、
最高にうれしいな。
ありがとうございます!

まだまだ続きますが、
楽しく、愉快に(?笑)、
そして、大切に訳していきたいと思っています。
今後とも、どうぞよろしくです。

コメント、ありがとうございます!
2007/08/27(月) 01:55 | URL | Moto #-[ 編集]
こんにちは、cooさん。

HTMLも、
色々分かってくると、
面白いですよね。
cooさんのサイトも、
少しづつ、発展していってる感じがします!
これから、楽しみですね!
時々、遊びに参りますネ!

今後とも、
どうぞよろしくです!
2007/08/27(月) 01:58 | URL | Moto #-[ 編集]
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